1. 美容情報トップ
  2. 美力向上委員会
  3. エレガンスの極意
  4. 情熱のスペイン 美食通信
  5. 西村弥子の記事7
西村弥子
西村弥子
ソムリエール&ライフスタイルコンシェルジュ
詳細を見る

Lesson7郷土色豊かな「パエーリャ」、地中海沿岸の米料理を知ろう!

日本でも良く知られている「パエーリャ」という米料理。スペイン料理店でも一番人気のあるメニューですが、その発祥がスペインのどの地か、ご存知ですか?今回は、パエーリャとスペイン米料理の全貌に迫ります。

たかがパエーリャ、されどパエーリャ

 世界で最も知られているスペイン料理といえば、間違いなく「パエーリャ」ですね。(日本人には「パエリア」と言った方が馴染みがあるかもしれません)「パエジェラ」と呼ばれる専用の平たい鉄鍋を使って、日本人の大好きなお米と具材を一緒に炊き上げる料理。フラメンコ、闘牛と並ぶ、スペインの代名詞ともいえるでしょう。一昔前までは「スペイン料理って “サングリア”と“パエーリャ”くらいしか知らない」というのが通念でした。しかし、世界一予約の取れないレストランと言われたスペインの「エル・ブジ」(2011年に休業)の隆盛に端を発し、2004年には、日本橋にバルセロナのミシュラン三ツ星「レストラン サンパウ」東京店がオープン。ヌエバ・コシーナ(新スペイン料理)といわれ、世界最先端の料理も日本に居ながらにして楽しめるようになりました。同時に、気軽にワインとタパスを楽しむことの出来る安価なスペインバルも増え始め、今ではすっかり近年の外食業態に浸透しています。(Lesson2参照)

 しかしながら、そんな高級モダンスパニシュの店※でも、大衆の味方、立ち飲みスペインバルでも、残念ながら本物のパエーリャはいただけません。(※コースの一皿で米料理が入ることはあります。)なぜなら、パエーリャを始めとする米料理は、本来、スペイン随一の米どころ、バレンシア州、カタルーニャ州近郊を中心とした地中海沿岸の「郷土食」だからです。フラメンコと闘牛がアンダルシア地方発祥の文化なのと同じく、パエーリャも地方色の強い料理。スペインでも、ご当地はもちろん、スペイン全土で食されていますが、週末に家族揃って専門店に足を運んだり、ホームパーティーの時に大鍋で炊いたり。日本でいう「おこわ」や「ちらし寿司」のように、「ハレの日の料理」という位置付けなのです。

以前働いていたティオ・ダンジョウ(Lesson2参照)の「ミックスパエーリャ」。エビ、アサリ、ムール貝に鶏肉と野菜を使用。魚介の出汁とサフランで炊き上げた香ばしい仕上がり。定番人気メニューです。
マドリッドのパエーリャ専門店Casa de Valenciaで食べた、「フィデワ・ガンディア」。レバンテ地方ガンディアは、フィデワ発祥の地だそう。手長エビがすこぶる美味でした。

豊富な米料理のひとつ、パエーリャ

 冒頭で述べたように、パエーリャとはパエジェラ(平たい鉄鍋)を使う、米料理の中の1ジャンルです。米料理の総称は「アロス」(スペイン語で「米」)。土鍋や深鍋を使い、イタリアのリゾットのようにとろみのついたものもあります。スープの多い雑炊風のものは、日常的によく食べられる家庭的な料理。また、日本の炊き込みご飯みたいに、オーブンでじっくりと炊き上げるタイプもあります。

 そして、米と一緒に炊く具材も様々。シーフードのみならず、肉や野菜、豆もたくさん使います。地元で「バレンシア風パエーリャ」といわれる正統派には、ウサギ、鶏、カタツムリとインゲン豆を入れ、「山のパエーリャ」とも呼ばれます。また、エビや魚貝類など「海」と、野菜や豆、ジビエなど「山」の素材を合わせて使うこともあり、バリエーション豊かで飽きがこないというのも、パエーリャが人気のある秘訣なのかもしれませんね。

 それから、このバレンシア、カタルーニャ地方には、お米だけではなくパスタを使う「フィデワ」という料理もあります。マカロニより少し小さめのショートパスタや、カッペリーニのように極細タイプを使ったり。実は、私自身、米よりも麺が好きなので、これには目がありません。しっかりと出汁を吸ったパスタがつるりとした食感、コクがあって美味、大変おすすめです。

マドリッドのパエーリャ専門店Casa de Valenciaで食べた、あんこうとアサリの「アロス・カルドソ」(汁ごはん)。スープが多めの雑炊風ですが、しっかりとした味。
「バレンシアの田舎風パエーリャ」。以前一緒に働いていたカタルーニャ出身のシェフ、ジョルディ作。鶏、豚、仔羊(又はうさぎ)と白インゲン、パプリカ、ズッキーニなどの野菜に、カタツムリ入り。

西村弥子の新着ニュース

情熱のスペイン 美食通信の記事一覧

他のエディターの新着記事

ab

読者エディター3人がお答えします!暮らしのコンシェルジュ


ピックアップ
読者エディター
美の賢人ブログはこちら
ピックアップ