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世界に誇れる雪の壁~感動体験エコツアー~

2015年06月30日山本ミッシェール

今年は北陸新幹線の開通もあり北陸も東京からでも日帰りができるほど手軽になりました。そこに、たった一冬で20メートルの雪が降る場所があります。それは世界的な豪雪地帯の立山です。今回は「水」の源を訪ねました。

世界が注目する山

3000m級の峰々が連なる立山。壮大な景色が広がる北アルプス・立山連峰を貫き、長野県と富山県を結ぶ立山黒部アルペンルートが、4ヶ月の冬季閉鎖から目覚め開通するのを、皆さんも春にニュースや雑誌などでご覧になられたかもしれませんね。

今年も6月末まで有名な黒部アルペンルートの「雪の大谷」と呼ばれる雪の壁を見るために観光客が日本のみならず世界中から押し寄せていました!

水と氷の物語

延命地蔵の御手洗〈みたら〉い水

今回は山岳ガイドの大塚憲一さん(Travearth代表)の主催するワンデーツアー「雪の大谷が語る水と氷の物語」に参加してきました。ツアーのスタートはまず、平成の名水100選に選ばれた、いたち川に湧く清水を飲むことから始まりました。

とてもまろやかで飲みやすいその水は万病に効く霊水とも云われ地元でとても大切にされているそうです。そこで大塚さんに聞いて驚いたのは、富山県の一人当たりの水資源量の多さ!

日本では平均、一人当たりが年間で使える平均水資源量は3200トン、世界の平均は8400トンです。しかしそれに比べて、富山県ではなんと年間一人あたり14800トンもの水を使うことが出来ます。

この豊かな水の生まれる源を目指して標高0メートルの富山市内から3000メートル級の立山を目指しました。

雪の記憶装置から知る世界の大気

立山カルデラ砂防博物館学芸課長の飯田肇さん

バスでおよそ一時間ほど山を登り、まず降り立ったのが「立山カルデラ砂防博物館」。そこでお話をしてくださったのは飯田肇学芸課長でした。飯田さんによると立山の雪の壁の層を研究することで一年間の地球の環境がわかるそうです。

例えば、雪の層の中には黄砂の層や遠く離れた国の火山灰なども見ることができます。それを飯田さんは「雪の記憶装置」と呼び長年研究を続けてこられました。

「世界では何年もかけて降りたまって出来た数十メートルの万年雪になった雪の層はあるけれど、ここ立山の特徴は一冬でその量が降り積もり、ひと夏で溶けてしまい水源になります。そこが世界と違って凄いところです」(飯田さん)。立山で雪から水に変わる豪快な様子をうかがうことが出来ました。

大パノラマの雪原ランチ

白海老や地元の豊かな食材がいっぱい!

標高1,930mの弥陀ヶ原にに到着すると目の前には大パノラマ!!さっそく雪原をスコップで軽く掘り、スノーベンチを作りランチタイム!雪原を眺めながらいただく富山の名産が入ったお弁当! 格別です!お弁当と一緒に市内で汲んできた名水を飲みました。この雪がゆっくりと山に沁み込んで行き豊かな水を作り出すと考えるとなお一層美味しく感じました・・・

世界に誇れる雪の壁

ランチの後はいよいよツアーのハイライト!室堂平ターミナルからトレッキングです。「雪の大谷」の巨大な雪の壁や、室堂ターミナルと立山自然保護センターを結ぶ通路・「雪の回廊」の雪の壁は見上げる高さ!!ひと冬で20メートル降った雪を鉋(かんな)で削るようにブルドーザーを使って作られたこの大迫力の「雪の壁」は500メートルにわたり続きます。

私が行った時は高さは18メートル、ビルにしたら5階に相当する壁に大興奮しました。また頑張って上ると山頂では日本最高所にある、みくりが池温泉や修験者がかつて14世紀ごろから泊まり祈祷を行っていた室堂小屋(現在18世紀に建てかえられたもの)が国の重要文化財になっています。

神様の使いに遭遇

頭に赤い飾りがある方がオス

運が良いと特別天然記念物の雷鳥(ライチョウ)も見ることができると聞いていましたが訪れた日はラッキーなことに、つがいに遭遇しました。「神様の使い」雷鳥を見た人は幸運がやってくるともいわれています。

日本では全国でも3000羽ほどしか確認されていない貴重な鳥なので、見かけたら保護センターに写真を見せて場所と時間を報告することで記念のステッカーをもらえます!ねらい目は少し曇り気味のお天気だと遭遇する確立が高くなるそうです!

お手本は海外の旅のスタイル

山岳ガイドの大塚憲一さん(Travearth代表)

このツアーを手がけた大塚さんは富山大学理学部地球科学科で雪氷学を専攻し、大学院で立山の雪の研究をしたあとに、東京で旅行会社に就職、ツアーコンダクターとして働いていました。そして退職後に世界一周の旅へ出発しました。日本ではまだあまり一般的ではなかった現地発着型ツアーに参加、その旅のスタイルがヒントとなり、立山での山歩きをメインとした体験型の旅を企画ツアーが誕生しました。

大塚さんによると「学生時代に立山で雪の研究をしていました、自分にとって当たり前になっていたのですが考えると自分しか伝えられないものがあるということに気がつきました。立山ってどんなところなんだろう、なんでこんなに雪があるんだろう、その雪はどこに行ってしまうんだろうと考えたらこのツアーにつながりました。」

旅行会社で作る一般的なツアーに対してもどかしさも感じていた大塚さん「個人旅行の自由さもありながら、バスを使う便利さも大切にする、ハイブリッド型の旅を企画したかった」そしてさらに、「この企画はひとつの単語で表すと『感動』、日常的に感動はあると思いますが、心を揺さぶられるような圧倒的なものに出会う瞬間は意外と少ないと思います。私は初めて立山に来て心の底から大きな感動を覚えました。ぜひ、突き抜けた感動体験をここでしてほしいです。」

2時間で行ける別世界

山と水との深いかかわりを感じながら修験者も篭っていた雪山で過ごした一日。仕事で疲れた身体を癒す取材になりました。ツアーは4月から11月まで行われており、満天の星空のしたでのテント泊など他にも様々なプランがあります。

今回は残雪期のツアーでしたが、この後は高山植物、その後は紅葉、そして新雪期、東京からほんの2時間ほどでいける別世界・・・まだまだ何回でも行きたくなる大自然がありました。皆さんも週末を使って立山に行ってみませんか?

取材協力:
(株)Travearth(トラバース)
〒931-8314 
富山県富山市粟島町3-7-32
TEL/FAX 076-456-3770
http://www.travearth.jp/

山本ミッシェール

yamamoto michelle

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元NHK記者。現在NHK国際放送局のアナウンサーとして活躍。「Science View」では全国を駆け巡り、日本の技術力を支える「匠」を世界にリポート。アメリカで生まれ、幼い頃からイギリス、フランス、ドイツなどで海外生活を経験。国際的な感覚をもちながらも、日本の伝統的な「和の美しさ」に対する関心は高い。記者時代に過ごした京都をはじめ、日本の伝統美の取材を独自で続けている。その他、コミュニケーション指導として、桜美林大学講師、各企業での講演会等でも活躍中。
著書「見るだけ30分!!あなたに合った「聞く」「話す」が自然にできる!」(すばる舎)

関連リンク: ミッシェールのスマイル・カフェ(ブログ)


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